

| 日本の奨学金提供者とミャンマー学生を一対一でつなぐ ミンガラ奨学金事務局 代表 渡辺毅さん 「私たちの日常生活の中で1万円は決して小さなお金ではない。でも使い方に よってはどこに行ったかわからなくなってしまうことも。もしその1万円があれば ミャンマーの 学生の人生を変えることができる」 昨年11月、ミャンマーの山岳少数民族を中心に優秀な学生の大学進学を支援 する「ミンガラ奨学金」事務局を開設した渡辺毅さん(41)。ミンガラとはミャンマー語 で「すべての良い兆しの根元」という意味だ。 ミャンマーとの出会いは6年前、経営コンサルティングの仕事を通じて海外投資 計画に参加した時から。何度か現地調査に訪れるうちに首都ヤンゴンと山岳地域 の貧富の差に気付いた。 「識字率は8割と高い。貧しい国なのに不思議だった」。その理由は寺院による ボランティア教育制度で学ぶ意思さえあれば高校程度の教育は無料で受けること ができるからだ。問題はその先。政府の中枢で働けるのは大学出のエリートだが、 山岳少数民族はどんなに優秀でも貧しさゆえに就業せざるを得ない。教育を積ま せることが民主化への一番の近道だと考えて、奨学金制度開設を思いたった」 日本とミャンマーの経済格差は100倍。1万円で大学の年間授業料が払える。 「非常に難しい国だから寄付してもどこに消えるか分からない」との忠告もあった そうだが、「やるか、やらないか。やらないでいるのは簡単だ。そうならないシステム は作ったつもり」と話す。 タイ農村部の中学生を支援する『ダルニー奨学金』への寄付を10年続けてきた 自身の経験を生かし、「一対一で援助している相手の顔が見える制度」を採用した。 一口1万円からで、全額1人の学生にわたされる。毎年5月の新学期に向け、 前年の12月までに奨学金申し込み受け付けと学生の選考(1学生50人、総員 200人)が行われる。 「アジアの中で日本人がしなければならないことは何か?地道に人と人を つないで心を通わせていくことに意味があると信じている」 |
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